薬師仏祖殿は凌霄宝殿の龍側、廣渡寺の上方に位置し、殿内には巨大な金の薬師瑠璃仏が厳かに祀られています。「神龕」(神明の置かれている場所)の上方には「大慈大悲」と書かれたプレートが掲げられ、1971年に關渡宮第一期の役員一同によって献上されています。薬師仏殿では幾重にも連なる光明灯に圧倒され、仏の神々しい雰囲気を身近に感じ取ることができます。


  •   また、全体的に細長く広々とした空間は閑静で気持ちよく、地面に咲く幾輪もの蓮の花は温かみのある黄色い光で参拝者を照らし、あたかも青い空に浮かぶ聖なる太陽のように感じられます。一列に並ぶ十八羅漢もそれぞれ、参拝者を歓迎するかのような表情でたたずんでいます。同時に殿内では「長生禄位」が祀られ、他者への恩返しや両親孝行、もしくは自らの長生きを祈願することができます。殿内に「長生禄位」を立てた場合は、担当者が朝晩の読経と線香をあげ、恩徳のお返しや、福や寿命を増やす目的を果たせるようになっています。