關渡宮の五仏殿は、顕教・密教の融合を表す「五方仏」を祀り、中央の主尊のほか、東西南北の方角にそれぞれ仏が祀られています。殿内の五方仏は、中央の毘盧遮那仏から始まり、中央から左に向かって、東の阿閦仏、南の宝生仏、中央から右に向かって西の阿弥陀仏、北の不空成就仏となっています。
仏像のほかにも、様々な浮彫りの作品が、關渡宮五仏殿の一大特色となっています。人の身長を越えるような大型の浮彫り作品には、十二圓覚菩薩、四大天王、飛天等が描かれ、梁上には金箔の貼られた浮彫りの五方仏、光明灯の壁と柱には琉璃で鋳造した浮彫りの阿弥陀仏が見られ、清らかで荘厳な雰囲気を漂わせています。