古仏洞の入口は凌霄宝殿の外に位置し、全長103メートルで1973~1976年に掘削と内部の施工、装飾工事を完了させています。主神は千手千眼観世音仏祖が祀られ、両脇には護法神の韋駄と伽藍が控え、さらに帝釋天・緊那羅等の二十八尊の天王が見られます。本殿の周囲には四大金剛を配置し、中央に千手千眼観世音菩薩を祀り、台湾では珍しい仏教石窟の造形となっています。
千手千眼観世音殿は古仏洞の出口付近にあり、千手千眼観世音菩薩を主神として祀り、淡水河に面する崖の山中腹に位置して山肌から外に向けて建てられ、屋根の「剪粘」と軒下の「花籃」は伝統的な廟の造りとなっています。廟前広場は半円の造形で崖に沿って造られ、石造の欄干付近からは屋根の鰲魚が草を吐く「剪粘」と軒下の「花籃」の装飾が、右端の斜面にある建物の「山牆」(屋根に挟まれた三角形の壁面)に泥塑の「東華帝君」の神像を見ることができます。また、遠く向こう側には観音山と關渡大橋が見え、關渡宮最良の休憩場所と言えます。