廣渡寺は正殿の左後方に位置し、仏教三聖の阿弥陀仏・観世音菩薩・大勢至菩薩が主神として祀られ、ほかには地蔵王菩薩が祀られています。中央の本堂は黄定氏が全額出資して建設したため、黄家歴代の先祖の位牌が祀られています。もう一方には地蔵王菩薩を祀り、龍・虎側では一般の信徒が先祖の位牌を祀って、特定の祭日に参ることができるようになっています。


  •   寺内には合計8か所の祭祀空間があり、空間の外はガラスで覆われ、前方には四角形の机が二卓並べられています。供物を置く机付近には地蔵王菩薩の立像が置かれた机があり、別の折り畳み式の机に供物を置けるようになっています。地蔵王菩薩は左右4か所の位牌を祀る空間の中央に位置し、第一期董事長(会長職)の黄定氏の位牌と先祖の位牌をここに祀ることで、關渡宮に対する無私の貢献と功績を記念しています。また、祭祀用の線香を立てる金炉は外に置かれています。毎年、旧暦7月1日から3日にかけて廣渡寺では「盂蘭盆」(うらぼん)の法会が行われ、個人もしくは歴代先祖の因縁を解消し、法会での功徳を現生や因果を持つ者に施しています。