關渡宮の三聖殿では、浄土信仰に見られる西方三聖が祀られ、主尊の阿弥陀仏の左脇に観世音菩薩、右脇に大勢至菩薩、背後には「西方接引図」が浮彫りの手法で表現されています。経典によると、浄土世界は西方三聖を中心に、諸仏が周囲を取り巻くようにして説法を聞き、飛天が空を舞い、法音が虚空を満たし、信徒の憧れる荘厳な極楽世界を構成しています。
關渡宮三聖殿では幾つもの要素が重なり、荘厳な雰囲気を造り出しています。梁上には金箔が施された浮彫りの五方仏、文殊師利菩薩と地蔵王菩薩の光明灯の壁や、観世音菩薩の光明灯の柱が、瑠璃の光彩を演出し、清浄で荘厳な雰囲気を漂わせています。