千手観音は密教で言うところの六観音に属し、他の五観音はそれぞれ聖観音、馬頭観音、十一面観音、准胝観音、如意輪観音となります。また、『千手千眼観世音菩薩廣大圓滿無礙大悲心陀羅尼経大悲神咒』には千手千眼観音の由来に関する記載があります。(我念過去無量億劫,有佛出世,名曰『千光王靜住如來』。彼佛世尊憐念我故,及為一切諸眾生故,說此『廣大圓滿無礙大悲心陀羅尼』,以金色手摩我頂上作如是言:『善男子!汝當持此心咒,普為未來惡世一切眾生,作大利樂。』我於是時,始住初地,一聞此咒故,超第八地。我時心歡喜故,即發誓言:『若我當來,堪能利益、安樂一切眾生者,令我即時,身生千手、千眼具足。』發是願已,應時身上,千手千眼,悉皆具足;十方大地,六種震動;十方千佛,悉放光明,照觸我身,及照十方,無邊世界。)


  •   観音の千手は数々の衆生を救済する方法を象徴し、千眼は一切の智慧を表し、衆生の苦難を目にし、如何なるときにも求めに応じます。観世音はそれぞれの掌の中に目が一つあり、目の中からまた手が現れ、その掌の中にはまた目があり、と際限なく続きます。『千手千眼観世音菩薩廣大圓滿無礙大悲心陀羅尼経大悲神咒』の記載によると、千手観音は全部で42の持物を手にし、際限ない力量をもって衆生を苦難から遠ざけます。